第1回 シティポップとオメガトライブ

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 1980年代に結成され、様々なシティポップサウンドもといクリスタル・サウンドを創造したバンドだ。

 

 実は『オメガトライブ』のヴォーカルは、「杉山清貴」「カルロス・トシキ」「新井正人」の順に変遷している。

 

 その中でも「カルロス・トシキ」時代のオメガトライブは別格に好きだ。

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 そもそもオメガトライブに出会ったきっかけ、それは自分が音楽をディグる時によく使う方法…。

 

 

 アルバムにシンパシーを感じるかどうか。突然感じるフィーリングはとても重要。

 

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 このレコードジャケット!アメリカのレコードショップの隅に置いてあってもなんら違和感がなく、80〜90年代の「夏」をひと目で感じさせてくれる。しかも日本のバンドなのに、海外の景色をジャケットに刷り込むこのセンスがまたいい味を出している。オメガトライブの魅力のひとつ。ちなみに、上の「ANOTHER SUMMER」のジャケットはギリシャサントリーニ島

 

 「カルロス・トシキ&オメガトライブ」のヒット曲のひとつ「アクアマリンのままでいて」が自分の1番最初に聞いたオメガトライブの曲だ。

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 1988年のドラマ、「抱きしめたい!」の主題歌であり、大ヒットした「アクアマリンのままでいて」。ドラマのOPでは海と砂浜をバッグにこの曲が流れ始め、80年代の夏を彷彿とさせていた。両親曰く、当時は至る所でこの曲が流れていたらしい。

 

 ボーカルの「カルロス・トシキ」は日系ブラジル人のハーフで、少ししどろもどろな歌い方が、クリスタルサウンドとマッチしており、未熟な青年のような歌声に聞こえ始めるため、シティポップはこれだから素敵である。「アクアマリンのままでいて」のラスサビ終了後のカルロスとアメリカ黒人の「ジョイ・マッコイ」のコーラスの重なり合いは必聴である。

https://youtu.be/eFYg6dshEDE

 

 「君は1000%」、「アクアマリンのままでいて」などのヒット曲を多数記録した「カルロス・トシキ&オメガトライブ」もわずか3年で解散、その後ボーカルの「カルロス・トシキ」は「鷹橋敏輝」に改名し独立。ソロ活動としてやっていた彼だが、椎間板ヘルニアを患い、静養のために帰国し、音楽活動を休止してしまった。

 

 しかしその数年後、テレビにて休止後の「カルロス・トシキ」が取材され、現在は母国ブラジルで、レストランの経営者になっていた。うーむ凄い人生である。

 

 その後スタジオで「君は1000%」「アクアマリンのままでいて」を熱唱。姿は変わってしまったが歌声は変わらず透き通っており、流石だとしか言いようがない。

 

現在はソロで活動中のカルロスだが、いつか復活してほしいと切に思う。当時の「カルロス・トシキ&オメガトライブ」で歌ってくれる日を夢見て。

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